~子ども時代・ママとして・妻として乗り越えた困難~
~子ども時代・ママとして・
妻として乗り越えた困難~
■小学6年生の頃②
[あいつを殺そう]
仕事にも行かず部屋に引きこもり
朝から晩まで一日中酒を飲み
気に入らない事があると暴れる出し
私たち家族を家から閉め出す
母はいつも父を気遣い
子どもの事は後回し
給食費の支払いすらままならないのに
〈酒・タバコ・マンガ〉でお金を食い潰す
我が家には妖怪が住み着いていると思った
いつも母を苦しめているあいつを殺そうと思った
『あいつさえいなければ、私たちはもっと幸せに暮らせるのに』
と日々憎しみの感情を募らせていった
〜殺し方を模索する〜
『家にある包丁』
『酒を飲んで寝てる時』
『布団の上から』
『あばらに気をつけて腹を狙う』
あいつを殺す事で頭がいっぱいになる
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あまり家にいなかった姉がめずらしく帰ってきていて、久しぶりにおしゃべりをした
私は胸のうちを明かす
「あいつを殺そうと思う」
すると姉は
「あんたがやらなくていい。かおりがやる前に私がやるから」
「私(次女)もお姉ちゃん(長女)も、何度もあんたと同じ事考えてきたから」
…といつもの優しい口調で私を諭すように言葉をつないだ
私は1人で憎しみの感情を抱えていると思っていたが、姉たちも同じ気持ちなんだと知り 少し心が晴れた気がした
それなら『いつでも殺せる』と、最後の切り札を手に入れた私は、今じゃなくてもいいと心を保つ事ができた
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私が心を強く持てたタイミングと同時期から、父が理不尽に暴れなくなった
3人の子ども達の成長で「もう勝てない」「捨てられて困るのは自分」だと、父が気づいたのではないかと思う
それからも変わらず酒を飲み続け、家計を苦しめる事に変わりはなかったが、脅威がなくなった事で安定した日常を送れるようになった
父の脅威を乗り越えた私であったが、その後もさまざまな困難やトラップに出会う
今は楽しく幸せに過ごしているので、安心して読んで欲しい
読んでて苦しくなるなら、遠慮なくブロックしてください
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では次回は
■小学6年生の頃③
[茶色い前歯]
のことをつづります
またみてね!